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レビュー「乙女心と夏の空」

皆様こんばんはーけんのすけです。


美波です!


本日も作品紹介をしていきましょう。
友情、愛、そして信じることの素晴らしさが凝縮された感動大作を取り上げます。

「乙女心と夏の空」
制作者:九州壇氏


↑画像クリックで作品HPへ

久しぶりに自信をもってお勧めできる作品に出会えました。
この感動は・・・以前レビューした「カレイドスコープ」を想起させましたね。


おおう。ものすごい評価ですね。確かにわたしも良い作品だと思いました!
なんと言ってもシナリオでしょうか。


話の大筋は作品HPに譲りますが、登場人物などを補足しましょう。
一年前に事故に遭い意識不明になってしまった菅野慎一、
慎一の入院する病院に足繁く通う幼馴染で恋人の夢野真理、
同じく幼馴染で2人と付き合いの長い大久保武。
以上3名に加え、大学のクラスメイトである仁草太と古賀ひとみの2名が核となる人物になります。


5名以外にもサブキャラは多く、そういったキャラにも見せ場がありましたよね。
物語の主な舞台は病院ですが、大学におけるテニスサークルや、
友人同士の他愛無いやりとりの描写も多く感じました。


この作品は上に挙げた人物たちを三人称視点で描きます。
ノベルゲームというと、たいていの作品は主人公がいて、その主人公が語り手になると思うので、
その点こちらの作品は特殊ですね。
しかし、だからこそと言うべきでしょうか。人物の言動の描写が生き生きとしています。
特筆すべきなのは比喩の使い方でしょう。
「~のような」「~のごとく」という表現が随所に登場しますが、
それがどれも非常に上手。
なので、読者が容易に場面の情景を思い浮かべることができます。


文章と背景と音楽という限られた手段の中で、これだけありありと表現できるというのは、
まさに作者さんの技術の高さがなせる業でしょうね。


なんていうんでしょう、語彙力の豊富さを感じますよね。


語彙力とは少し違いますが、実在の小説や映画なども作中に登場してましたよね。
そのあたりにも教養の高さを感じます。


その取り上げられる実在の作品が、この作品のストーリーにも絡んでくるところも上手でした。

比喩表現などの文章力もさることながら、シナリオも見事でした。
前半は3名の過去の回想も混ぜながら、各人物の気持ちや葛藤などを描き出しています。
まさに互いの感情が行き交う人間ドラマという感じ。


軽妙でコミカルなやり取りの中で、幼い頃からの幼馴染である3名と、
大学からの友人である仁とひとみとの対比が特に上手だと思いました。
さりげない描写がいろいろなものを暗示しているんですよね。


そうそう。仁とひとみの描写が、慎一あるいは武と真理の心情を裏付けている面もあって、
「上手だなぁ」と唸らされましたね。
こういった話は、ややもすればわざとらしさが目立ってしまうこともあるんですが、
この作品では全然そんなことを感じさせませんでした。

また、中盤に挟まっているテニスの大会の場面も臨場感たっぷりでした。
夏らしさを感じられるのが良いですね。
夏という季節とスポーツというのは相性ばっちりなのでしょう。

終盤は一転してあっと驚く展開になります。
いささか唐突な感も無きにしも非ずですが、
この作品で最も言いたかったことをストレートに表現しており悪くないまとめ方でした。


冒頭から終盤まで貫いている一本の筋のようなものがありますよね。
その流れが綺麗で、それが作品全体の質を高めていると思いました。
そしてあのエピローグは深い感動を呼んでいましたね。


ええ、「カレイドスコープ」では問題が次々に起こり状況が二転三転という感じでしたが、
この作品では一本道という印象ですね。
終盤は急展開過ぎて、仁やひとみの出番が・・・となってしまいましたが、
あのエピローグで綺麗に収束していました。


なので、あのエピローグを見る限り結果的に成功はしているんですが、
個人的には終盤の「あっと驚く展開」が浮いているように見えてしまうんですよね。
もちろん、伏線はあったのでまったく突然というわけではないんですが、
それにしても、不気味というか、異質な雰囲気を感じます。


うーん、もっと自然な展開というのを予想していたのはわたしもです。
「目を覚まさない慎一」「いつ目が覚めるかわからない慎一」という素材ですから、
いろいろな料理の仕方があったように思いましたね。


あの展開までは心情重視の理路整然としたストーリーでしたので、
最後までその路線でいくのかな・・・と思ったんですけどね。
ちょっと肩すかし感みたいなものがありました。

また、全体的に少し冗長かもしれません。
特にテニス大会の描写。描写自体は緊迫感あふれる素晴らしいものなのですが、
いかんせん同じような描写が続きますのでダレます。
要所要所で光る場面はあるので、そういった場面に絞って簡潔にしても良かったかも。


でも、中盤までの群像劇と、その中で描かれる複雑な心情描写は見事。
エピローグでは描かれていたことが集合し、作者さんの言わんとすることがまとめられています。
そのひしひしと伝わるメッセージで、全てのネガティブ面を相殺していると言えるでしょう。


プレイ時間は3時間程度・・・と作品HPにありますが、私は読むのに倍以上かかってしまいました。
内容が濃く、ずっしりとした作品に感じたんですが・・・単に読むのが遅いだけでしょうw
選択肢はなく、本編クリア後にあとがきを読むとエピローグが開放されます。
音楽は素材からの選曲ですが、場面にぴったりな曲ばかりで心地よくプレイできます。
テニス大会の試合の曲は、激しめの曲ながらも爽やかで夏らしいと感じました。
CGは背景画像のみで立ち絵はありません。まさに文章で勝負のビジュアルノベルでしょう。
先ほど触れたように比喩を活用した情景描写が詳しいので、不自由ないです。


長編作品ですが、それを差し引いてもプレイする価値のある作品です。
友情や愛、そして信じることの大切さを通じて、生きる意味や素晴らしさを描いています。
そのセンスあふれる描写は必見。
前向きに生きていく勇気が湧いてくる・・・
そんな素敵な物語をこの夏のうちに紹介出来て嬉しく思いました。
気になった方はぜひプレイしてみてください。お勧めですよ!

ではでは、今日はこのあたりで。お付き合いありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう!
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2018年1月末日をもちまして、
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原則、フリーの作品は甘目、商業の作品は辛目のレビューになっています。

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